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大魔道士マトリフがポップに教えたこと
最近、上司と部下、センパイと後輩などの上下関係で師匠、先生と言える相手が減ってきているように感じます。
あなたは良い師匠ですか?あなたはいい師匠を見つけれてますか?
そんな時代に師弟関係の見本のようなのがキャラクターがいます。
大魔道士マトリフと魔法使いポップ
この二人の関係から、今のあなたの立場に得られるものがあるのならばと思いこのブログを書いてみました。
彼らは2020年10月からアニメ放送されるドラゴンクエスト-ダイの大冒険-に出てくるキャラクターなのですが、軽く説明をしておきます。
ポップ…魔法使い。勇者家庭教師アバン(15年前に世界を救った勇者)にあこがれて村を飛び出しアバンと共に旅をしていた。アバンが殺された後は主人公のダイと共にアバンの敵討ちをするために魔王を倒す冒険へ出る。
マトリフ…先ほど出たアバンと共に世界を救った大魔導士。ポップとはダイがパプニカ国の姫、レオナを救いに行ったときに出会う。性格は人嫌いで偏屈。だが、賢く、物事を冷静に見るアバンのパーティーでもその頭脳を活かして活躍していた。
最初の出会いはマトリフがポップ達を助けたところから始まります。
マトリフがポップにまずしたこと
マトリフはポップの仲間、マァムの知り合いで(マァムの両親はアバンと共に冒険をしてたゆえにマトリフとマァムはマァムの小さいころからの顔見知りです)いきなりポップのことを見るなり
「ありゃダメだな」
いきなり切り捨てます
しかも本人が聞こえる聞こえない気にせずに。初対面としては最悪な人間です。
マトリフは相手を見抜き、はっきり言う
現代は簡単にパワハラと言えます。
ですが、パワハラは全てがパワハラなのでしょうか?
確かに言い方、接し方を考える必要はあります。
ただ
命がかかっているのならば
そんなキレイごと
言ってられません
現にガテン系では今でも危険な行為や仲間の命をおびやかすことにはパワハラという言葉がカワイイくらいの言葉が飛ぶことがあります。
当然です。
そこまで言われるくらい危険な事が理解できないのなら、自分が、仲間が死んでしまうからです。
それだけ必死なのです。
別にガテン系だけではありません。
本気で、必死にやらなくては成果にたどり着けないレベルならば、手厳しいですが切り捨てられる状態ならば、生半可な優しさは逆に毒になる場合もあります。
そういう人が成果を出せるレベルになるまでは生半可な覚悟ではできないのです。
ゆえにマトリフの
「はっきり」言う事は大事な事
なのです。
才能が無いのに
「頑張ればできるよ!」
と励ましながらやってもいいのですが、限られた時間、命の危機、本気でやるべきことを甘い考えでやっている人に対して、ゆるく、優しく言っても現状を変えることはできません。
だからこそ、はっきりと現状を見抜き、相手の目先の事ではなく、先の事を考え、ダメなものはダメだ!という事が大事なのです。
現代なら言い方を考える必要はありますが、言うべきことは言わなければ分かりません。
ただ、つぶすのが目的では無いので、人格否定や差別表現は言わないようにしましょう。
マトリフのポップへの教育
ポップを鍛えることになったマトリフですが、スパルタです。
体力を付けさせるために魔物にまたがり、ポップを追いかけ走らせたり、川に重りを付けて沈めたり(これはマトリフもそばで見てましたが、マンガなんでマネしないように)容赦ない厳しさ。
ただ、ここにもマトリフの大きな考えの一端が見えてきます。
目先の利益だけでは大事な事を見落とすことを教える
この修業で身につけさせようとしてた魔法は「ルーラ」(瞬時に行ったことある街に行ける魔法)なのです。
当然ポップは不満をこぼします。ルーラなんて戦いの役に立たないと…
ですが、マトリフは一蹴します。
「魔法使いの魔法ってのは仲間を守るためのものなんだ!無数の呪文と知識をかかえ、皆の危機をはらうのが魔法使いの役目!お前がルーラができれば気球船からたやすく仲間を救えたことが分からんのか!」
そうなんです。
この修業を受ける前、ここに来る直前、ポップたちの乗る気球船が魔王軍に襲われて海に落ちそうになっていたのをマトリフに助けられているのです。
これ、よく見ませんか?
上司、先輩、先生に地道な事をやるように言われて
「こんな事より、もっといいこと、簡単にできるコツとか教えてよ!」
とか言う人がまさにポップと同じ。
教える側にしっかりとした意図があるのに、目先の利益を得ようとする。それがなぜダメかを教えてくれる師ならば、素晴らしい師だと言えます。
ネット副業でもよく聞く話であり楽して稼ぐコツを売り文句にして高い金をとられるだけの人は
残念ながら
目先に利益に飛びついて
搾取されます
成長していくとポップはマトリフの意図を理解する
最初はダメ扱いしていたポップもどんどんマトリフの教えで成長していきます。
ただ、肉体的な修業をしたのは最初と最後の最強魔法メドローアを教える時。後はアドバイスをしてあげています。
ポップ自身に才能があったとも言えますが、ポップは実践で修業をし、知識、考えをマトリフが与えていくという最初のスパルタと打って変わって魔法使いとして、人としての両方を育てていくようになるのです。
現実でも大事なのは
ある程度下地ができてくると、後は実践で学ばせ、時々考え方や知識を必要に応じて与えるようになるのは師として大事な役割だという事が見て取れます。
自分の役割を理解し活躍していくようになる
そのマトリフの知識や考えを吸収していくようにポップははパーティー内で知識や魔法で仲間を救う役割を果たしていくようになります。
最終局面では最強魔法メドローアをマトリフに教えられ見事会得し、敵に対しての切り札にもなり、最後は大魔王バーンに決定的な一撃を加えるため、ダイに攻撃役、ポップが大魔王バーンの奥義の食らい役をみごと果たすまでに成長していくのです。
決して勇者のように主人公ではありませんが、未だにポップはファンの間では主人公のダイに負けず劣らずの人気があるのは、ポップが役割を理解し、くじけても立ち上がる姿に惹かれるのかもしれません。
現実で考えてもこの
役割を理解するのは
大事な事なのです
理由は簡単。
何をすればいいか分からな人よりも、何か役割を理解して徹底する人の方が成功したり、人生が幸せだったりします。
良き師とは、今のあなたの役割を教えてくれ、その時その時に答えではなくアドバイスをくれる、甘えさせない関係が保てる相手なのかもしれませんね。
師マトリフを超えていくポップ~師匠の役割とは~
マトリフは人嫌いと言いながら、心は熱く、表に出ては来ませんが真剣に相手と向き合える人間なのです。
真剣に向き合っているからこそ、ポップにも思いは伝わったのかもしれません。
師匠は超えていく弟子を嬉しく感じるもの
師を超えるのが
弟子ができる
最高の恩返し
そんな言葉を思い出します。
それが表れているのがポップが自分がアバンの使徒(アバン先生の弟子)としてふさわしくないのだろうか?と悩んでマトリフに相談に来た時ですが、マトリフは最後のアドバイスをします。
(ここはぜひ、原作を見てもらいたい素晴らしいシーンです。自分には何もないと思ってる人、つまずいてる人にはささるシーンです)
そのアドバイスをした後、マトリフはこう思います。
おそらくそいつはお前の人生で一番のカベだろう
それを乗り越えちまったら
もうお前はオレの手の届かないところへ行っちまうんだろうなぁ
それを今まで見せたことのない嬉しそうな表情で。
ポップは見事そのマトリフの思いを現実にします。
ですが、マトリフのような相手を見抜き、真剣に向かい合い、立派な相談相手がいたがゆえにポップもあそこまで成長できたと言っても過言ではありません。
マトリフもポップの存在で師として成長し、また、ポップもマトリフのおかげで世界を救う大魔導士となれました。
師は教えるだけではなく、師も弟子によって成長します。
先人は後の世に輝ける人間を残すことで、その先陣の人生が輝く
マトリフのはまさにそれを体現している良い師匠です。
ただ…若い女性が好きでセクハラしまくるのは大問題です…
良い師匠ではありますが、常識的にはちょっとどうかな?という彼の欠点を加えておきます。
人間、完ぺきではないから成長していかなければならないんですけどね♪