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説得を反発、制限に反抗される!心理的リアクタンスとは?
あなた自身、こんな経験はありますか?
・友達が説得してくることに反発してしまう
・いきなり好きな事を親に制限された
・欲しいものがてにはいらなくて、イライラしてしまい、後日、見つけた時、高くても買ってしまった
・そこへ入ってはダメ!と強く禁止されてしまうと入りたくなる
・沖縄より北海道が今安いから、旅行先変えるね!と自分の意見を聞かずに変更をいきなりされて、は?と少しイラっとしてしまう
など、自分の行動や思考に制限や真逆の意見で説得、意見の押し付けをされたとき、それに反発してしまう心理行動を
心理的リアクタンス(反抗)
と言います。
心理的リアクタンスを知らないで説得、制限は逆効果
先ほどの例であげたように、真逆の意見で説得や、意見の押し付けなど、本人の納得しない制限をすると人間は反射的に反抗してしまいます。
実はこの心理的リアクタンスを知らないと、いきなり強引な説得や制限をしてしまい、余計な手間を取られたりしてしまいます。
これを理解して無ければ人の上に立つことはやめるべきかもしれません。
なぜなら、この積み重ねで部署、会社全体、夫婦関係、親子関係、恋人関係、友達関係…ありとあらゆる関係を破壊していくからです。
当然でしょ?
自分が反抗してしまう相手と付き合い続けるにはしんどいでしょ?
そうなると心がはなれますし、相手をしたくありませんね?
私が経験上言えるのは
この、心理的リアクタンスを理解して無い上司の下にいる部下はつぶされてるか、辞める確率が高く思えます。
では、具体的に見ていきましょう。
職場で制限や説得が生み出すリアクタンス(反発)
できない上司はこういう制限や説得してきませんか?
・退社時間直前に残業を言ってくる(制限)
・理不尽に人の時間をうばって上司に付き合わせる(制限)
・いきなり期日ギリギリの仕事をさせられる(制限)
・飲み会に参加するように何度も言ってくる(説得)
・やりたくない仕事をするようにしきりに言ってくる(説得)
・お前が仕事の遅い理由はだな…!と的外れな説教してくる(説得)
・無理な仕事を強引にさせる(説得・制限)
と、軽くあげてみましたが、もっとあります。
これをストレートな言葉で
「この(あなたができそうにない)仕事やっとけよ!」
とか
「これ、明日必要な資料、今日作ってから帰れよ!」
とか言われたらほとんどの人が
「は?何言ってんの?」
となります。
仮に自分が悪いとしても、言い方次第でこう思いますよね?
ここで、上の立場、上司、センパイは言葉を慎重に選ばなくてはいけません。
回りくどいようですが、本人が納得さえすれば、いい仕事をしますが、納得してないときはミスしたり、クオリティの低いものを作り出したりします。
なぜ下の立場の人間に気を使う必要があるんだ!と思ったあなた。
それが
心理的リアクタンス
なんですよ
つまり、ここまで引っ張って、あなたに体験してほしかったのです。
何とも思わなかった上司やセンパイなら、こういうことで不満がつもっていてることを覚えておいてください。
まだ、そんな立場でない人は先々気を付けて下さい。
どうですか?
あなたは周囲にこんな思いさせていませんか?
心理的リアクタンスは日常でよくあること
別に心理的リアクタンスは会社だけではありません。
日常生活にもしっかりあります。
子供の頃、言われたことありませんか?
「ゲーム禁止!」とか「触ったらダメです!」とか「それは買いません!」とか強い抑圧を受けたときに、ゲームをこっそりしたり、さわってみたり、余計に欲しくなったりとかなんて経験、ありませんか?
これが分かりやすい心理的リアクタンスです。
心理的リアクタンスは治りません。
むしろ、世の中まともな精神ならば普通に起きることなのです。
ただ、表面に出さなくなるだけ。
だから夫婦間でもイライラさせる原因の中にも心理的リアクタンスはしっかり働きます。
例えば
奥さんががんばって作った料理作っているのに対して
「無理しなくていいよ、簡単なもでいいよ」
なんて言ってしまえば
「人ががんばって作っているに!」
と怒りを買ってしまいます。
逆に
「休みくらい子供の相手をしてよ!」
なんて普段、旦那なりに相手をしているつもりを否定されたように言われると
「こっちだってたまの休みなんだからゆっくりさせろよ!」
と売り言葉に買い言葉となるのです。
人間は
言葉一つで
相手との関係を
くずしてしまいます
では、どのように接すると良いのでしょうか?
心理的リアクタンスを回避し、説得、制限を可能にする
実はいたってシンプル。
嫌な制限や
気に入らない説得を
本人に納得させる
だけです
では具体的な例を出してみましょう。
先ほどあった上司が部下に明日の資料作りの残業を頼むときを想定します。
こう切り出してみましょう。
「〇〇くん、この後、ちょっと時間あるかい?」
ここで少しでも「はい」と答えたなら勝ちです。
「はい」と言った以上、よほどの無茶苦茶でない限り一貫性の法則が働きやってくれます。
一貫性の法則は一度肯定したことは曲げない、曲げにくい心理です。これに抵抗するのは理解してないと難しいので、まず大丈夫です。
「いえ、今日は…」や「いえ、無いです」と言う人はやっかいですがこうおしてみましょう。
「では、勤務終了まで資料作成お願いできるかな?」
ここで断ってきたらあきらめましょう。
ですが、ここで引き受けたらこういいましょう
「ありがとう!君が引き受けてくれると、『とても助かるよ!』」
としっかりお礼を言いましょう。
これで高確率で資料作成を時間いっぱいでもがんばってくれたりするのです。
なぜだか分かりますか?
心理的リアクタンスを起こさずに
自ら認めてやるからです。
ここにも心理学が使われているのです。
一つは一貫性の法則。
先ほど出てきた一度肯定したことを曲げられない、曲げにくい心理です。
イーブン・ア・ペニー・テクニックです。
このペニーとはイギリスの一番安い通貨です。日本なら1円ですね。
この「even a penny」は「1ペニーだけ」と直訳できますが、これは「わずかな額でもいいから寄付して♪」というところからきています。
このように小さなお願いをして聞いてもらう。これがポイント。
そこからすかさずフット・イン・ザ・ドアへと連続技が決めれたら最高です。
フット・イン・ザ・ドアは簡単に言うと最初にドアの中に入るという一つの要求をきいてもらって、どんどん要求のレベルを上げていく相手の一貫性(相手のお願いを聞いてる自分を曲げれない、曲げにくい)を利用した技です。
先ほどのイーブン・ア・ペニーで心理的な障害を下げ、フット・イン・ザ・ドアで要求を上げていく。
これで、心理的リアクタンスが起きるのを防ぎます。
と、書きましたが、一つ言えることがあります。
大事なのは
部下との信頼関係を
しっかり作れば
いいだけ
なんですけどね
単純に、普段一生懸命している上司、部下をいい方向で思いやっている上司なら、部下も協力を惜しみませんよね。
後、部下でも人間。
ちゃんと説明する、前もって言うなどの誠意を日ごろからしていれば、こんな急な事いうのはよっぽどなんだと理解もしてくれます。
悪用厳禁!心理的リアクタンス!
ここまで見て、心理的リアクタンスの危険性に気が付けた人は素晴らしいです。
これを上手く使うと、相手に自滅をさせたり、自分を上司に良く見せたりできるという怖い面もあります。
さらに、「あ、あんな言い方したら、あの人に心理的リアクタンスが起きる」と分かれば、一言「あんな言い方しなくてもいいですよね」とか「いきなり予算カットってひどいですよね」なんて、さも、自分のこと、立場を理解している錯覚させることもできたりします。
これを子育てに利用するなら、片方がしかり役、片方が共感して説得すると話を聞いたりします。
逆に言えば両方しかってしまうと心理的リアクタンスばかり起こしてしまい、嫌われてしまいます。
ただ、反抗期は別問題なので、対応が変わってきます。
相手の反発や共感をコントロールするきっかけを作れる心理的リアクタンス。
あなたはどのように利用しますか?
まとめとして
では、最後に心理的リアクタンスを活用できた私の経験談を軽くお話しします。
心理的リアクタンス
私は
人に教える立場の時
しっかり使いました
相手の性格やその日の気分によって、リアクタンスされないように教え方を変えたり、上司から理不尽な指示や説教をされた相手に対して共感してもよい内容は共感したりしてました。
こう言うと八方美人と思いますか?
上に立って教えようと思うならば、相手のことをしっかり把握するのは普通のことであり、教える相手が伸びるのならば、あらゆる手段を知る、使うのが当たり前です。
勘違いしてほしくないのはご機嫌取りだけしてるわけではありませんよ。
この心理的リアクタンスは悪用もできますが、活用できるのならばかなり役立つ武器になります。
ただ、一つだけ失敗談を言っておきます。
相手が心理的リアクタンスを理解しているだろうな、と思われる相手には通じません。
気持ちの切り替えが早かったり、流すのが上手かったりしますので。
上手に使って自分のコントロールにも活用し、上手く心理的リアクタンスや他の心理学を併用して活用していきましょう!
そのためには勉強が必要です。
私が最近読んでおもしろかった心理学の本を貼っておきます。良ければ読んでみて下さい。中古もあるみたいなので、古本屋さんでもあるかもしれません。その方が安いかもしれませんよ♪
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